令和8年度用 探求 現代の国語 カタログ
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実社会Ⅰ問いの立て方とオリジナリティ上うえ野の千ち鶴づ子こ過言15実社会単元        次の文章は、研究における問いの立て方とそのオリジナリティについて、主に大学生に向けて解説したものである。ここで触れられている内容は、大学に限らず研究活動一般に通じる基本的な考え方なので、高校での探究活動のあり方を考えるうえでも大いに参考になるはずだ。情報を生産するには問いを立てることが、一番肝心です。それも、誰も立てたことのない問いを立てることです。適切な問いが立ったとき、研究の成功は半ばまで約束されているといっても過言ではありません。問いを立てるとは、現実をどんなふうに切り取って見せるかという、切り込みの鋭さと切り口の鮮やかさを言います。問いを立てるには、センスとスキルがいります。スキルは磨いて伸ばすことができますが、センスはそういうわけにいきません。センスには、現実に対してどういう距離や態度を持っているかという生き方が表れます。大学に入って「さあ、問いを立ててごらん。」と言われても、どうしたらよいかわからない学生に、たくさん出会ってきました。大学生になるまでの間に、そう言われてき実社会単元(社会との接点を論じた文章)1情報を生産するここでは、学問の場における研究活動として、まだ答えのない問いを立て、自らその問いに答えることをいう。日々の学び、日常の中での常識や認識に関して、社会との接点を論じた文章を3本採録。➡「表現の手法3探究活動」(一四八ページ)実社会との接点―探究活動に向けて93 問いの立て方とオリジナリティ4646

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