鷲田清一 わかろうとする姿勢 [3580字]何とかわかりたいという気持ちそのものが、最も大切である――コミュニケーションの原点について考える評論。+〈知〉の深化 安部公房 白い蛾 (小説) [8230字]「わかろうとする姿勢」本文に、「他者の理解においては……わかろうとする姿勢にこそ他者はときに応える」とある。これを手がかりに、小説「白い蛾」において、「わかろうとする姿勢」が相手に及ぼしている影響を捉える。 船木亨 AIの判断 [2180字]AIは正しい判断をするのではない。人間とAIでは「未来」の捉え方が異なる――AI普及の問題を論じた評論。 高田明典 言葉を学ぶとは 「言語ゲーム」の概念 [2880字] 言葉の意味は、使用される文脈に依存する――「言語ゲーム」の説明を通じ、言葉の本来的な性質を述べた評論。+〈知〉の深化 山本文緒 庭(小説) [3930字] 「言葉を学ぶとは」では、言葉が「シナリオ(ルール)」に沿って使われるものであると述べられている。これを手がかりに、小説「庭」において、「父」「私」の間で「庭」をめぐる「シナリオ」がどう変化しているかを捉える。 内田樹 歴史は「今・ここ・私」に向かってはいない [4730字] 歴史は、偶然の集積であり、直線的に推移してきたのではない――歴史の捉え方に新たな視点を提示する評論。 井崎正敏 思想の出自 [2900字]思いを他者に伝わるように言語化するという過程を経て、「思想」が誕生する――思想に着目し社会を論じる評論。+〈知〉の深化 現代の短歌 十首/現代の俳句 十句 (韻文)「思想の出自」では、「言葉を巧みに組み合わせることで逆にユニークなものをつかまえる、これが『文学』の機微だ。」とある。これを手がかりに、実際に「機微」が生かされている表現を現代短歌や現代俳句の中に見いだす。 原研哉 マヨネーズの穴から [950字]デザインとは、生産という遠大な営みの最後、ささやかだが重要なひと工夫だ――デザインの哲学を考える評論。 大井玄 環境世界 [1100字]生物は、個々にとって意味ある情報から、主観的な環境世界を構築する――ヒトの環境世界について述べた評論。 中村桂子 紫外線 [870字]紫外線への評価が一変したように、科学の成果は部分的なものである――科学を日常の視点から捉え直した評論。川田順造 人類学から見た言語 [1270字]言語は文化の重要な一部である――人類学者の立場から、文化と不可分に連続したものとして言語を捉えた評論。求人票を読む就職活動の際に確認が必要となる求人票を題材に、記載された仕事の内容や労働条件などから何が見えてくるかを考える。求人票を通じて企業の姿に迫る。 全国高校生「好きな漢字」総選挙「好きな漢字」総選挙の実施要領を題材に、効果的なコピーを作成する。また、パソコンやスマートフォンから、実際に選挙に参加し、投票活動を行う。 伊藤亜紗 目の見えない人は世界をどう見ているのか [4340字]目の見えない人は、情報の洪水から自由であるぶん、空間を大きく俯瞰的に捉えることができる――人の身体が持つ豊かな可能性について考える文章。 パンフレットを作る自治体の魅力を伝えたパンフレットを題材に、工夫のしかたを学び、実際にパンフレットを作成する。「読む」パンフレット、「見る」ポスターの違いも学ぶ。 新聞記事からバリアフリーを考える現代と40年前の二つの新聞記事を題材に、バリアフリーの現状と過去について考える。さらに、バリアフリーとユニバーサルデザインの考え方の違いを学ぶ。 大竹文雄 納税は義務か [3710字]納税は国民の義務か、そもそも税金とはどのようなものか――諸外国と日本の法制度との比較を通じ、国家と国民の関係、国民と憲法の関係を考える文章。 河合隼雄 ふしぎと人生「ふしぎ」に答えるものとしての「物語」は、自分と世界との関わりを示す――物語と自然科学の違いを探る随想。 読書は必要か?新聞掲載の投稿(文章Ⅰ)、投稿内容への穂村弘氏の考え(文章Ⅱ)、関連資料などを通じ、読書の必要性を考える。 大学生の投稿読書は趣味の範囲であり、読書をしなければいけない理由などないのではないか――ある大学生による問題提起。 穂村弘 あなたの「世界」を変えるかも読書は言葉と関わっていて、私たちの「世界像」は言葉でできている――歌人である筆者が、読書の意味を述べる。 星野道夫 アリューシャン、老兵の夢と闇合同慰霊祭に集まった日米の元兵士が語る人生観――戦後生まれの世代が「戦争」とどう向き合うかを考える随想。 長田弘 レオーノフの帽子屋なぜ一所懸命に、人は生きて、死ぬのか――老帽子屋の言葉と生き方を通し、生きることの意味を問う随想。 吉野弘 〔参考〕I was born寺で身重の女を見た「僕」は、生の「受身」に思い至り、父に話しかける――生にまつわる「受身」「意志」を考える詩。体験と思索(随想)(教材数5本 筆者数4) 鷲田清一 わかろうとする姿勢 [3580字]何とかわかりたいという気持ちそのものが、最も大切である――コミュニケーションの原点について考える評論。+〈知〉の深化 安部公房 白い蛾 (小説) [8230字]「わかろうとする姿勢」本文に、「他者の理解においては……わかろうとする姿勢にこそ他者はときに応える」とある。これを手がかりに、小説「白い蛾」において、「わかろうとする姿勢」が相手に及ぼしている影響を捉える。 船木亨 AIの判断 [2180字]AIは正しい判断をするのではない。人間とAIでは「未来」の捉え方が異なる――AI普及の問題を論じた評論。 高田明典 言葉を学ぶとは 「言語ゲーム」の概念 [2880字] 言葉の意味は、使用される文脈に依存する――「言語ゲーム」の説明を通じ、言葉の本来的な性質を述べた評論。+〈知〉の深化 山本文緒 庭(小説) [3930字] 「言葉を学ぶとは」では、言葉が「シナリオ(ルール)」に沿って使われるものであると述べられている。これを手がかりに、小説「庭」において、「父」「私」の間で「庭」をめぐる「シナリオ」がどう変化しているかを捉える。 内田樹 歴史は「今・ここ・私」に向かってはいない [4730字] 歴史は、偶然の集積であり、直線的に推移してきたのではない――歴史の捉え方に新たな視点を提示する評論。 井崎正敏 思想の出自 [2900字]思いを他者に伝わるように言語化するという過程を経て、「思想」が誕生する――思想に着目し社会を論じる評論。+〈知〉の深化 現代の短歌 十首/現代の俳句 十句 (韻文)「思想の出自」では、「言葉を巧みに組み合わせることで逆にユニークなものをつかまえる、これが『文学』の機微だ。」とある。これを手がかりに、実際に「機微」が生かされている表現を現代短歌や現代俳句の中に見いだす。 原研哉 マヨネーズの穴から [950字]デザインとは、生産という遠大な営みの最後、ささやかだが重要なひと工夫だ――デザインの哲学を考える評論。 大井玄 環境世界 [1100字]生物は、個々にとって意味ある情報から、主観的な環境世界を構築する――ヒトの環境世界について述べた評論。 中村桂子 紫外線 [870字]紫外線への評価が一変したように、科学の成果は部分的なものである――科学を日常の視点から捉え直した評論。川田順造 人類学から見た言語 [1270字]言語は文化の重要な一部である――人類学者の立場から、文化と不可分に連続したものとして言語を捉えた評論。求人票を読む就職活動の際に確認が必要となる求人票を題材に、記載された仕事の内容や労働条件などから何が見えてくるかを考える。求人票を通じて企業の姿に迫る。 全国高校生「好きな漢字」総選挙「好きな漢字」総選挙の実施要領を題材に、効果的なコピーを作成する。また、パソコンやスマートフォンから、実際に選挙に参加し、投票活動を行う。 伊藤亜紗 目の見えない人は世界をどう見ているのか [4340字]目の見えない人は、情報の洪水から自由であるぶん、空間を大きく俯瞰的に捉えることができる――人の身体が持つ豊かな可能性について考える文章。 パンフレットを作る自治体の魅力を伝えたパンフレットを題材に、工夫のしかたを学び、実際にパンフレットを作成する。「読む」パンフレット、「見る」ポスターの違いも学ぶ。 新聞記事からバリアフリーを考える現代と40年前の二つの新聞記事を題材に、バリアフリーの現状と過去について考える。さらに、バリアフリーとユニバーサルデザインの考え方の違いを学ぶ。 大竹文雄 納税は義務か [3710字]納税は国民の義務か、そもそも税金とはどのようなものか――諸外国と日本の法制度との比較を通じ、国家と国民の関係、国民と憲法の関係を考える文章。 河合隼雄 ふしぎと人生「ふしぎ」に答えるものとしての「物語」は、自分と世界との関わりを示す――物語と自然科学の違いを探る随想。 読書は必要か?新聞掲載の投稿(文章Ⅰ)、投稿内容への穂村弘氏の考え(文章Ⅱ)、関連資料などを通じ、読書の必要性を考える。 大学生の投稿読書は趣味の範囲であり、読書をしなければいけない理由などないのではないか――ある大学生による問題提起。 穂村弘 あなたの「世界」を変えるかも読書は言葉と関わっていて、私たちの「世界像」は言葉でできている――歌人である筆者が、読書の意味を述べる。 星野道夫 アリューシャン、老兵の夢と闇合同慰霊祭に集まった日米の元兵士が語る人生観――戦後生まれの世代が「戦争」とどう向き合うかを考える随想。 長田弘 レオーノフの帽子屋なぜ一所懸命に、人は生きて、死ぬのか――老帽子屋の言葉と生き方を通し、生きることの意味を問う随想。 吉野弘 〔参考〕I was born寺で身重の女を見た「僕」は、生の「受身」に思い至り、父に話しかける――生にまつわる「受身」「意志」を考える詩。評論解析(教材数 本 筆者数 )12 12 題材紹介09教科書
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