老婆と出会う前の「僕」と、老婆と出会った後の異文化と接することによって生じたことを、身近な具 遅(遅延) 騒(騒動) 麗(秀麗) 殻(地殻) 矯(奇矯) 抱(抱擁) 吐(吐息) 髪(洗髪) 衝(衝動) 撃(追撃)村田沙耶香国内外を問わず注目されている。二〇一六(平成28)年、「コンビニ人間」で芥あくた川がわ賞を受賞。主な作品に「しろいろの街の、その骨の体温の」「殺人出産」「消滅世界」などがある。本文は「信仰」(二〇二二年刊)によった。1・2を踏まえて、異文化と接することについ教材紹介 「カルチャーショック」 村田沙耶香てどう考えるか、自分の考えを明確にしたうえで、具体的な例を挙げながら、四百字以内の意見文を書こう。異文化と接することについて、「僕」の異文化体験を参考にしながら意見文を書こう。「僕」を比較しながら、異文化と接することについての「僕」の受けとめ方や考え方を確認したうえで、自分の身近な体験を書き出してみよう。体例から探してみよう。重要漢字衝撃 呆然らに息を吸い込み、口から新しい音を吐き出した。足元では、老婆が、聞いたことのないくらい大きな金切り声を上げていた。彼女も歌っているのだ。僕はうれしくてさらに声を張り上げた。僕の音と老婆の音が、波の中で重なっていた。紙面紹介 「カルチャーショック」 一九七九(昭和54)年~。小説家。千葉県生まれ。現代社会の「常識」に葛藤する人間の姿を描き、 奥おく野の克かつ巳み「はじめての人類学」 ▼▼異文化から学ぶ姿勢を基本とする人類学の概要を知ろう。次の一冊 ①題材の設定②構成の工夫➡「表現の手法2意見文を書く」(八四ページ)活動3視点を変える▼▼書く▶▶詳しくは10ページ213教科書 83 カルチャーショック27小説は「書く」学習の教材として位置づけています。充実の指導資料により、通常の授業や評価の場面でもスムーズに扱っていただけます。「均一」に住む「僕」は、「カルチャーショック・タウン」に住む老婆と出会い、言葉を交わす。「僕」の異文化体験から、異文化と接することで何が生じるのかを考えます。
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