令和8年度用 新 現代の国語 ダイジェスト版
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◆〈知〉のコミュニティへ最果タヒ わからないぐらいがちょうどいいわからないものを、わからないまま受けとめることの大切さ――言葉や人との向き合い方を問いかける文章。1 言葉に表す河合隼雄 ふしぎと人生「ふしぎ」に答えるものとしての「物語」は、自分と世界との関わりを示す――物語と自然科学の違いを探る随想。実用的な文章1 学級日誌学校生活で身近な学級日誌を題材に、書式に合わせて事実を「残す」ことの意義を学ぶ。議事録や報告書など実社会で必要とされる「記録」の意味も考える。読書は必要か?新聞掲載の投稿(文章Ⅰ)、投稿内容への穂村弘氏の考え(文章Ⅱ)、関連資料などを通じ、読書の必要性を考える。大学生の投稿読書は趣味の範囲であり、読書をしなければいけない理由などないのではないか――ある大学生による問題提起。穂村弘 あなたの「世界」を変えるかも読書は言葉と関わっていて、私たちの「世界像」は言葉でできている――歌人である筆者が、読書の意味を述べる。2 筋道をつかむ 佐藤卓 ほどほどのデザイン[3510字]「ほどほど」を突き詰めるところに日本人らしさが見える――デザインを通じて日本文化について述べた評論。大岡信 言葉の力[4270字]ささやかな言葉の集まりが、時あって驚くべき力を発揮する――ありふれた日常の言葉の大切さを綴った評論。鴻上尚史 演劇と「人間の速度」[2420字]便利さよりも「より親密に、より着実に、より創造的に」を目指すのが演劇である――演劇の役割を述べた評論。上野千鶴子 問いの立て方とオリジナリティ[2700字]問いを立てるとはどういうことか、オリジナルな問いとは――一次情報と二次情報の違いなど、高校での探究活動のあり方を考えるうえで示唆に富む文章。6 論理を組み立てる 岩井克人 経済の論理/環境の倫理[2500字]現在世代は未来世代のために行動できるか――経済の視点から環境問題を考察し、世代間倫理について問う評論。信原幸弘 情動の必要性[3290字]批判的思考には適度な「情動」が不可欠である――理性と情動の適度な割合について考える評論。実用的な文章3 全国高校生「好きな漢字」総選挙「好きな漢字」総選挙の実施要領を題材に、効果的なコピーを作成する。また、パソコンやスマートフォンから、実際に選挙に参加し、投票活動を行う。芥川龍之介 羅生門〈小説〉[6700字]老婆と下人は、自分の行為を正当化するための論理を互いに展開する。両者が用いた論理〈譲歩―逆接―順接〉を確認し、意見や主張の示し方について理解を深める。7 つながりを見いだす 若林幹夫 遅れてきた「私」[3610字]「私」は、さまざまな他者や事物との共時的・通時的なつながりの中にある――社会の中の「私」を論じた評論。実用的な文章4 求人票就職活動の際に確認が必要となる求人票を題材に、記載された仕事の内容や労働条件などから何が見えてくるかを考える。求人票を通じて企業の姿に迫る。戸谷洋志 「人新世」と未来倫理[3210字]未来世代を配慮するために一人一人が行動を変容すべきだが、そのためには倫理的な指針が必要だ――「人新世」の考え方をもとに環境問題を新たな視点で捉える評論。10 展望を描く 伊藤亜紗 目の見えない人は世界をどう見ているのか[4340字]目の見えない人は、情報の洪水から自由であるぶん、空間を大きく俯瞰的に捉えることができる――人の身体が持つ豊かな可能性について考える文章。実用的な文章7 地域紹介パンフレット自治体の魅力を伝えたパンフレットを題材に、工夫のしかたを学び、実際にパンフレットを作成する。「読む」パンフレット、「見る」ポスターの違いも学ぶ。夏目漱石 夢十夜〈小説〉〈第一夜〉[1750字]「百年待っていてください。」と頼む「女」に、「自分」は「ただ待っている」と答え、苔の上に座って待ち続ける。幻想的な世界を描いた作品の魅力に迫る。〈第六夜〉[1600字]明治の木にはとうてい仁王は埋まっていない――時代に対する語り手の批評の意識に迫りながら、私たちが生きている現代の課題について考える。 ◆評論解析A 原研哉 マヨネーズの穴から[950字]デザインとは、生産という遠大な営みの最後、ささやかだが重要なひと工夫だ――デザインの哲学を考える評論。大井玄 環境世界[1100字]生物は、個々にとって意味ある情報から、主観的な環境世界を構築する――ヒトの環境世界について述べた評論。中村桂子 紫外線[870字]紫外線への評価が一変したように、科学の成果は部分的なものである――科学を日常の視点から捉え直した評論。『新 現代の国語』題材紹介+対談 長谷川眞理子/山岸俊男 「社会」の誕生[1840字]「遅れてきた『私』」本文では、社会のつながりの中での個人の存在を述べている。これを手がかりに、「社会」がどう生まれるかを語った進化生物学者と社会心理学者による対談を読み、社会と個人の関係性への理解を深める。14◆〈知〉のコミュニティへ最果タヒ わからないぐらいがちょうどいいわからないものを、わからないまま受けとめることの大切さ――言葉や人との向き合い方を問いかける文章。1 言葉に表す河合隼雄 ふしぎと人生「ふしぎ」に答えるものとしての「物語」は、自分と世界との関わりを示す――物語と自然科学の違いを探る随想。実用的な文章1 学級日誌学校生活で身近な学級日誌を題材に、書式に合わせて事実を「残す」ことの意義を学ぶ。議事録や報告書など実社会で必要とされる「記録」の意味も考える。読書は必要か?新聞掲載の投稿(文章Ⅰ)、投稿内容への穂村弘氏の考え(文章Ⅱ)、関連資料などを通じ、読書の必要性を考える。大学生の投稿読書は趣味の範囲であり、読書をしなければいけない理由などないのではないか――ある大学生による問題提起。穂村弘 あなたの「世界」を変えるかも読書は言葉と関わっていて、私たちの「世界像」は言葉でできている――歌人である筆者が、読書の意味を述べる。2 筋道をつかむ 佐藤卓 ほどほどのデザイン[3510字]「ほどほど」を突き詰めるところに日本人らしさが見える――デザインを通じて日本文化について述べた評論。大岡信 言葉の力[4270字]ささやかな言葉の集まりが、時あって驚くべき力を発揮する――ありふれた日常の言葉の大切さを綴った評論。鴻上尚史 演劇と「人間の速度」[2420字]便利さよりも「より親密に、より着実に、より創造的に」を目指すのが演劇である――演劇の役割を述べた評論。上野千鶴子 問いの立て方とオリジナリティ[2700字]問いを立てるとはどういうことか、オリジナルな問いとは――一次情報と二次情報の違いなど、高校での探究活動のあり方を考えるうえで示唆に富む文章。6 論理を組み立てる 岩井克人 経済の論理/環境の倫理[2500字]現在世代は未来世代のために行動できるか――経済の視点から環境問題を考察し、世代間倫理について問う評論。信原幸弘 情動の必要性[3290字]批判的思考には適度な「情動」が不可欠である――理性と情動の適度な割合について考える評論。実用的な文章3 全国高校生「好きな漢字」総選挙「好きな漢字」総選挙の実施要領を題材に、効果的なコピーを作成する。また、パソコンやスマートフォンから、実際に選挙に参加し、投票活動を行う。芥川龍之介 羅生門〈小説〉[6700字]老婆と下人は、自分の行為を正当化するための論理を互いに展開する。両者が用いた論理〈譲歩―逆接―順接〉を確認し、意見や主張の示し方について理解を深める。7 つながりを見いだす 若林幹夫 遅れてきた「私」[3610字]「私」は、さまざまな他者や事物との共時的・通時的なつながりの中にある――社会の中の「私」を論じた評論。実用的な文章4 求人票就職活動の際に確認が必要となる求人票を題材に、記載された仕事の内容や労働条件などから何が見えてくるかを考える。求人票を通じて企業の姿に迫る。戸谷洋志 「人新世」と未来倫理[3210字]未来世代を配慮するために一人一人が行動を変容すべきだが、そのためには倫理的な指針が必要だ――「人新世」の考え方をもとに環境問題を新たな視点で捉える評論。10 展望を描く 伊藤亜紗 目の見えない人は世界をどう見ているのか[4340字]目の見えない人は、情報の洪水から自由であるぶん、空間を大きく俯瞰的に捉えることができる――人の身体が持つ豊かな可能性について考える文章。実用的な文章7 地域紹介パンフレット自治体の魅力を伝えたパンフレットを題材に、工夫のしかたを学び、実際にパンフレットを作成する。「読む」パンフレット、「見る」ポスターの違いも学ぶ。夏目漱石 夢十夜〈小説〉〈第一夜〉[1750字]「百年待っていてください。」と頼む「女」に、「自分」は「ただ待っている」と答え、苔の上に座って待ち続ける。幻想的な世界を描いた作品の魅力に迫る。〈第六夜〉[1600字]明治の木にはとうてい仁王は埋まっていない――時代に対する語り手の批評の意識に迫りながら、私たちが生きている現代の課題について考える。 ◆評論解析A 原研哉 マヨネーズの穴から[950字]デザインとは、生産という遠大な営みの最後、ささやかだが重要なひと工夫だ――デザインの哲学を考える評論。大井玄 環境世界[1100字]生物は、個々にとって意味ある情報から、主観的な環境世界を構築する――ヒトの環境世界について述べた評論。中村桂子 紫外線[870字]紫外線への評価が一変したように、科学の成果は部分的なものである――科学を日常の視点から捉え直した評論。

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